外国人入居者の斡旋と管理

不動産経営・管理

少子高齢化、人口減少が加速する日本において、外国人の入居者を積極的に受け入れることは、今後の賃貸経営において避けて通れない重要なテーマとなっています。今回は、外国人入居者の斡旋と管理について、現場での実例を交えながら、当社エンラージ株式会社の取り組みもご紹介いたします。

国籍を理由に断ることはできない

まず大前提として、「外国人だから」という理由だけで入居を断ることは、法律上許されていません。住宅の貸し手には、国籍、人種、宗教などに関わらず、平等に取り扱う義務があります。これは「人権」に関わる問題であり、貸主の個人的な感情や偏見だけで入居を拒むことは、大きなトラブルに発展する可能性もあります。

とはいえ、すべてのオーナー様が心の底から納得して外国人入居を歓迎しているかというと、現実にはそうでもありません。そこには、過去のトラブル経験や、文化・習慣の違いによる不安があるのも事実です。

文化・習慣の違いでトラブルが起きることも

実際に当社でも、いくつかのトラブル事例を目にしてきました。たとえば、

• 単身用のワンルームマンションで、外国人の方がパートナーと一緒に2人で住んでいた

• ベランダでのバーベキューをして、近隣住民から苦情が入った

• 大勢でパーティーを開いて深夜まで騒音が続いた

といったケースです。

こうした問題の多くは、「悪意がある」というよりは、単に文化や生活習慣の違いからくるものであり、日本の集合住宅におけるルールやマナーを知らなかった、という場合がほとんどです。だからこそ、トラブルを未然に防ぐための仕組みづくりが必要なのです。

外国人入居は「避ける」ものではなく「活かす」もの

日本の人口は年々減少し、それに伴い空室率も高くなっています。空室を埋めるためのターゲットとして、外国人入居者は今後ますます重要な存在になるでしょう。特に技能実習生、留学生、外国人労働者の数は増加傾向にあり、ニーズは高まっています。

こうした背景からも、外国人を「リスク」として避けるのではなく、「機会」として捉え、対応力を高めることが、今後の賃貸経営のカギを握っているといえます。

エンラージ株式会社が取り組む独自の審査基準

当社では、外国人入居者を受け入れる際に、以下のような独自の審査基準を設けています。

1. 日本人の連帯保証人を必須とする

2. 日本語の読み書きがある程度できるかを確認する

3. 必ず家主または当社管理担当者が本人と面談する

この面談では、契約書の読み合わせや生活ルールの確認を丁寧に行います。ここで大切なのは、「外国人だから入居させない」ではなく、「日本の住宅ルールを理解し、守る意思があるか」を確認することです。

また、外国人の場合、予告なく帰国してしまうリスクもあるため、帰国時の対応についても事前に説明し、必要であれば雇用主に連絡が取れるようにしています。

法人契約という選択肢

外国人の方が就労ビザで来日している場合、勤務先の企業が法人契約を行うケースもあります。これは非常に有効な手段です。家賃の支払い責任が法人に移るため、滞納リスクが減り、帰国後の連絡手段も確保しやすくなります。

こうした法人契約の提案も、当社では積極的に行っています。

最終的には「貸主の方針」が重要

外国人に限らず、日本人であってもトラブルを起こす入居者は存在します。最近では、賃貸保証会社の審査に落ちても、他の保証会社を使って入居できるケースも増えており、誰でも受け入れるような賃貸物件もあるのが現実です。

つまり、最終的には「どのような入居者を受け入れるか」は、貸主様の方針によって決まります。リスクを最小限に抑え、安心して貸し出すためには、管理会社との連携とルール作りが欠かせません。

まとめ:ルールと連携で安心の賃貸経営を

外国人入居者の受け入れには確かに注意点がありますが、それは「拒否する理由」ではなく「改善すべき点」です。ルールを明確にし、入居前にしっかりと説明・面談を行うことで、多くのトラブルは未然に防げます。

エンラージ株式会社では、オーナー様との対話を大切にしながら、それぞれの物件に合った審査基準や管理体制を整えています。外国人の方にも安心して暮らしていただける住環境づくり、そしてオーナー様にとっても安心して賃貸経営ができるサポート体制を、今後も強化してまいります。

ご質問や管理のお困りごと、管理会社をお探しの方は、お気軽にエンラージ株式会社までご相談ください。私たちが親身に対応いたします。

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