店舗の申込みはちょっと待って!開業前に確認しておきたいこと

独立開業重要ポイント100選!

独立開業のために物件を探していて、立地もいい、広さもちょうどいい、家賃も予算内。ここでお店をやりたい。そんな物件に出会えると、すぐにでも申込みをしたくなると思います。

もちろん、条件の良いテナント物件には他から申込みが入る可能性もありますので、スピードは大切です。

ただ、私は物件を気に入っていただいたからといって、すぐに申込書を書いてもらうことが必ずしも良いとは考えていません。

気に入った物件と、その商売ができる物件は、必ずしも同じではないからです。

今回は、店舗や事務所を借りて開業するときに、申込み前に確認しておきたいことについて、実際のテナント仲介の経験をもとにお話しします。

美容室なら、まず給排水・ガス・電気を確認

例えば、これまで事務所として使われていた2階のテナントを借りて、美容室を開業するとします。広さや立地、家賃が希望どおりだったとしても、それだけで美容室ができるとは限りません。

まず確認したいのが給排水です。美容室ではシャンプー台を設置しますので、そこまで給水・排水を持ってこられるのかを確認する必要があります。水道があるから大丈夫、という単純な話ではありません。

次にガスや給湯設備。必要な給湯能力を確保できるのか、そもそもガスを利用できる物件なのかなどを確認します。

そして、意外と見落とせないのが電気容量です。美容室ではエアコンや複数のドライヤーなど、電気を使う設備を同時に使用します。特にマンションや集合テナントの場合、各区画に割り当てられている電気容量や建物全体で使用できる容量に上限がある場合があります。

足りなければ契約後に容量を増やせばいいと思っていても、建物側の設備によっては希望どおりに増やせない可能性もあります。だからこそ、契約してから考えるのではなく、申込み前の段階で専門業者に現場を見てもらうことが大切です。

飲食店や福祉事業では、建物全体の消防設備も確認

飲食店や福祉事業の場合は、さらに消防設備についても注意が必要です。利用する人数や用途、火気の使用などによって、必要となる消防設備が変わることがあります。

特にマンションや集合テナントでは、一つの区画だけを見て判断できないケースがあります。これまで建物に必要がなかった消防設備が、新しいテナントの入居や用途によって必要になる場合もあります。

例えば、自動火災報知設備などを建物全体に設置することになれば、数万円、数十万円という話ではなく、場合によっては100万円を超える工事になる可能性もあります。

そうなったとき、その工事は貸主がするのか、借主が負担するのか、設置後の維持管理や電気代は誰が負担するのか、といった問題も出てきます。

店舗の内装だけを見ていては分からないことです。そのため、業種によっては内装工事だけではなく、建物全体の消防設備についても契約前に確認することが重要です。

内装費、ざっくりいくらですか?と聞かれますが

物件をご案内していると、お客様から、この店舗、内装費はざっくりいくらくらいですか?と聞かれることがあります。

もちろん、壁や天井のクロスなど、施工面積と単価からある程度想定できる工事もあります。しかし、設備工事、大工工事、電気工事などが入ってくると、現場によって条件が大きく変わります。実際に専門業者が現場を確認して初めて分かる部分もあります。

私は不動産営業マンです。

分からないことを分かったように答えて、その金額を前提にお客様が開業計画を立ててしまい、後から予算が大きく変わってしまうことは避けたいと考えています。

ですから私は、安易に、だいたい何万円くらいでできますよ、とはお答えしないようにしています。必要であれば専門業者を手配して、実際に現場を見てもらい、見積りを確認してから判断していただくようにしています。

分からないことは、専門家に確認する。当たり前のことかもしれませんが、開業時の大切なお金に関わることだからこそ、大事にしています。

とはいえ、良い物件は待ってくれない

それなら、全部確認してからゆっくり考えればいい、というわけでもありません。テナント探しには、良い物件には他のお客様から申込みが入る可能性があるという難しさがあります。

気に入った物件が見つかった場合、まず管理会社や貸主に相談して、内装見積りを取っている間、物件を待ってもらえるか確認します。待ってもらえるのであれば、その間に必要な確認を進めます。

難しい場合には、できるだけ早く内装業者などを手配し、現場を確認してもらいます。そして、ある程度の工事内容や金額が見えてきた段階で、お客様に申込みをするかどうか判断していただきます。

慎重に判断する。でも、動くのは早く。

これがテナント探しではとても大切だと思っています。気に入った物件が見つかってから内装業者を探し始めるのではなく、開業を考え始めた段階から相談できる業者を準備しておくと、物件が見つかったときに動きやすくなります。

申込書は、とりあえず物件を押さえる紙ではありません

そして最後に、私が特に大切にしていることがあります。それは申込書を提出する意味です。

私は、申込書を提出するということは、ほかの物件探しをやめて、この物件で開業したいという意思表示だと考えています。

申込みを受ければ、貸主側もその意思を前提として入居審査を進めます。場合によっては、他の方への募集を止めたり、別の商談を進めないようにしたりすることもあります。

そのため、私はお客様が物件を気に入ったからといって、とりあえず申込みを入れて押さえておきましょう、という進め方は基本的にしていません。

設備、内装、消防など、その時点で確認できることはできるだけ確認する。そして最後に、本当にこの物件で開業するということで進めてよろしいですか、と意思確認をしたうえで申込みへ進みます。

もちろん、確認しても契約までに予期せぬ問題が出てくることはあります。だからこそ、申込み前にできるだけ判断材料を揃えておくことが大切なのです。

物件を紹介して終わりではなく、そこで開業できるかまで考える

テナント物件は、家賃や広さ、立地だけで選ぶものではありません。

美容室なら給排水、ガス、電気容量。飲食店や福祉事業なら消防設備。そして内装工事費や設備工事費。業種によって確認するポイントは変わります。

せっかく気に入った物件を見つけても、契約してから、思っていたお店ができない、予算が大幅に足りない、と分かってしまっては、開業計画そのものに影響します。

エンラージでは、物件を紹介して契約して終わりではなく、この物件で、本当にこのお店を開業できるのかというところまで一緒に考えることを大切にしています。

これから枚方市・寝屋川市・交野市・八幡市周辺で独立開業をお考えの方は、物件を契約してからではなく、ぜひ物件探しの段階からご相談ください。

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