変わりゆく枚方の街並み
枚方の街並みが、少しずつ変わってきているように感じます。特に枚方市駅周辺は再開発によって、以前とはガラリと様子が変わりました。新しい商業施設やホテル、オフィスなどが整備され、駅前の雰囲気も大きく変化しています。
一方で、以前からあるくずはモールやニトリモールなどの大型商業施設も、多くの方に利用されています。くずはモールでは店舗の入れ替わりも目につきます。賃料や人件費、売上とのバランスなど、出店を継続する難しさもあるのかもしれません。
また、映画館があったフォレオひらかたの跡地では、物流倉庫への転換が計画されていると聞きました。ラウンドワンの閉店なども含め、かつて人が集まっていた娯楽施設の変化も気になります。若い方が夜遅くまで遊ぶ機会が減ったのでしょうか。それとも、娯楽の楽しみ方そのものが変わってきたのでしょうか。
以前は駐車場だった土地が住宅に変わっていく光景も見かけます。こうした変化を見ていると、これからの枚方には、どのようなお店が必要とされるのだろうと考えることがあります。
枚方市の人口はこれからどうなるのか
枚方市が2026年8月に公表した将来人口推計によると、市の人口は2009年をピークに減少傾向が続いています。
2026年9月10日現在の人口は389,533人、世帯数は189,166世帯です。また、将来人口推計では2026年から2036年までの10年間で、人口が約16,000人減少すると予測されています。
年齢構成も変化し、0〜14歳の割合は2026年の11.3%から2036年には9.0%へ、65歳以上の割合は29.3%から35.8%になる見込みです。※将来の数値は推計であり、人口実績とは基準日が異なります。
人口減少と少子高齢化は、これからの枚方で商売を考えるうえでも無視できない変化だと思います。ただ、人口が減るからといって、すべてのお店の需要が同じように減るわけではないでしょう。暮らす人の年齢や生活スタイルが変われば、必要とされる商品やサービスも変わっていくはずです。
大型店には大型店の、個人店には個人店の良さがある
大型商業施設には、たくさんのお店が集まり、買い物や食事を一度に楽しめる便利さがあります。一方で、私は個人店にも、それぞれの良さがあると思っています。
個人店には、店主の考え方や経験、こだわりが色濃く反映されています。例えば自転車の修理をお願いするとき。大型店には品揃えやサービス体制の強みがありますが、私は自分のことを知ってくれている近所の自転車屋さんにお願いしたいと思うことがあります。以前どこを修理したのか、どんな乗り方をしているのか。そんなことを覚えてくれているお店には、価格や便利さだけではない安心感があります。
こだわりが生み出すファンの存在
枚方にも、独自のこだわりを持って商売をされている個人店があります。
自然の素材にこだわる料理店。天然酵母を使ったパン屋さん。コーヒー豆の仕入れから焙煎まで追求するコーヒー店。米粉を使ったシフォンケーキ屋さん。そして、肉の仕入れ先とその経営方針まで大切にするカフェダイニング。
こうしたお店には、それぞれの個性があります。単においしいものを提供するだけでなく、なぜその素材を選ぶのか、どのような考え方で商品を作っているのか。その姿勢や想いに共感するお客様もいらっしゃるのではないでしょうか。
共感が生まれることで、お客様がお店のファンになっていく。価格だけではなく、そのお店だからこそ買いたい、その店主が作るものを食べたい。そう思っていただけることは、個人店にとって大きな強みになると思います。
これからは、お店の立地の考え方も変わるのかもしれない
不動産会社として独立開業のお手伝いをしていると、店舗の立地がいかに重要かを感じます。駅から近いこと、人通りが多いこと、駐車場があること。もちろん、どれも大切な条件です。
ただ、すべてのお店が駅前の一等地でなければならないわけではありません。こだわりの商品を求めて、少し離れた場所まで足を運ぶお客様もいらっしゃいます。反対に、高齢化が進む地域では、歩いて行ける距離に日常の買い物や相談ができるお店があることが、これまで以上に重要になるかもしれません。
お店の業種や客層によって、求められる立地は違います。家賃が高くても人通りの多い場所が良いのか。それとも、家賃を抑えながら、目的を持って来店してくださるお客様を大切にするのか。人口減少の時代には、こうした判断がより重要になるように思います。
10年後の枚方に必要なお店とは
人口減少と少子高齢化が進むこれからの枚方。大型商業施設の利便性は、今後も大切な存在だと思います。その一方で、地域の暮らしを支える小さなお店や、店主のこだわりに共感するお客様が集まる個人店にも、十分な可能性があるのではないでしょうか。
顔を覚えてくれる近所のお店。少し遠くても、わざわざ足を運びたくなるお店。若い方が自分の夢やこだわりを形にできるお店。そして、高齢になっても安心して通えるお店。そんな個性のあるお店が街のあちこちにあることは、枚方の魅力にもつながると思います。
学生の街・枚方。そして、これからの街づくり
もう一つ、枚方には大きな魅力があります。それは、大学が多く、全国各地から学生が集まる街でもあるということです。
私自身も山口県から大阪に出てきて、関西外国語大学で学びました。そして、大学卒業後も枚方に住み続け、今ではこの街で会社を経営しています。
枚方で生まれ育った方はもちろんですが、私のように大学への進学をきっかけに枚方を知り、そのまま定住された方もいらっしゃると思います。
人口減少や少子高齢化が進むなかで、若い方に枚方の魅力を知っていただくことも、とても大切なのではないでしょうか。
大学生活の数年間で、お気に入りのカフェを見つけたり、行きつけの飲食店ができたり、店主との何気ない会話を楽しんだり。そんな日常の積み重ねが、街への愛着につながることもあると思います。
そして、卒業するときに「枚方っていい街だったな」と思っていただけること。さらに「これからも枚方に住みたい」「いつか枚方でお店を開きたい」と思っていただけたら、こんなにうれしいことはありません。
私たちエンラージ株式会社は、店舗やテナントの仲介を中心に、独立開業を希望される方のお手伝いをしています。一つのお店がオープンすることで、その街に新しい魅力が生まれる。そのお店を好きになった人が増え、街を訪れる人が増え、やがてその街に住みたいと思う人が増える。
もちろん、一つのお店だけで人口減少を止められるわけではありません。しかし、個性のあるお店が一つ、また一つと増えていくことで、街の魅力は少しずつ高まっていくのではないでしょうか。
人口が減る時代だからこそ、枚方に住みたいと思っていただける街づくりが大切だと思います。
そのためにも、私たちはこれからも独立開業に挑戦する方々の力になりたい。そして、若い方にも、長年枚方で暮らしている方にも、「この街に住んでいてよかった」と思っていただけるような、魅力あるお店が増えるお手伝いをしていきたいと思っています。
それが、枚方で不動産業を営む私たちにできる、街づくりへの小さな貢献なのかもしれません。

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