最近、街を歩いていると本当にガチャガチャが増えました。
駅前や商業施設の一角。「ここにもできたの?」と思うくらい、いろいろな場所で見かけます。
そこで、不動産屋の私はふと思いました。
これ、儲かるのだろうか?
1回400円、500円。しかも結構いい場所にお店があります。不動産屋をやっていると、どうしても「この場所、家賃高いやろうなあ……」という余計なことを考えてしまいます(笑)。
そこで今回から始めることにしました。「たかにゃんの自由研究」。街で見かけた気になる商売を、「もし自分が本当に開業するとしたら?」という前提で、勝手に事業計画を作ってみます。
私はカプセルトイ業界の専門家ではありません。数字にも仮定が入ります。あくまで、小さな会社を経営している私が、自分自身を開業シミュレーターにして考える自由研究です。
さて。たかにゃんは、ガチャガチャ屋をやったら儲けることができるのでしょうか。本気で考えてみます。
そもそも、ガチャガチャって子どものものじゃないの?
私の子どもの頃の感覚では、ガチャガチャといえば100円玉を握った子どもが回すもの。ところが今は400円、500円の商品も珍しくありません。
調べてみると、2025年の国内カプセルトイ市場はメーカー出荷ベースで約1,960億円。前年から大きく伸び、400円・500円の商品もかなりの割合を占めています。購買層も子どもだけではなく、大人へ広がっています。
そう考えると400円という価格も見え方が変わります。子どもにとって400円は大きい。でも大人なら「懐かしい!」「これ欲しい!」と思えば回してしまう。欲しいものが出なかったら、もう1回。あと1種類で揃うなら、もう1回(笑)。
推し活もあります。昔好きだったキャラクターもあります。「ガチャガチャ=子どもの商売」という私の認識が、まず違っていました。
よし。たかにゃん、ガチャ屋を出してみよう。
もちろん本当に出しません(笑)。ここからが自由研究です。
場所は枚方市駅徒歩1分・1階・約10坪。家賃は月40万円と仮定します。一等地を取りにいくので物件契約金を約400万円。店舗内装を500万円。さらにガチャマシン、両替機、防犯カメラ、商品在庫、什器なども必要です。
今回は10坪に80販売面を設置すると仮定しました。
これらをざっくり計算すると、、、
開業資金、約1,500万円。
……。
「ガチャガチャって儲かるんかな?」くらいの軽い気持ちで調べ始めたのに、まだ1個も売っていないのに1,500万円使っていました(笑)。
1日何回、回してもらえばいい?
平均単価を400円と仮定します。1日100回なら月商120万円。200回なら240万円。300回なら360万円。500回なら600万円です。
当然、400円が全部利益ではありません。今回の自由研究では商品原価を売価の60%と仮定します。
さらに家賃40万円。電気代、通信費、防犯設備、修理、清掃など。基本は無人店舗でも、商品補充や入替、集金、清掃は誰かがやらなければいけません。
「自分でやるから人件費ゼロ」にはしません。自分の時間を0円で計算すると、事業計画がおかしくなるからです。そこで私またはスタッフが作業する時間も月10万円相当として、その他経費と合わせ固定費を月60万円程度と仮定しました。
さらに忘れていました。「売れないガチャ」です。
80種類置いたからといって全部均等に売れるわけではありません。人気商品はどんどん回る。普通の商品はぼちぼち。そして、全然回らない商品もあるはずです。
売れない商品をずっと一等地に置いておくわけにもいかない。新商品と入れ替える。でも残った在庫はどうする?
そこで今回は、商品原価に対して一定割合の売れ残り・商品入替ロスも考えます。仮に原価60%、入替ロスを原価の5%相当として計算しました。
| 1日の販売回数 | 月商 | 仮想利益 |
|---|---|---|
| 100回 | 120万円 | ▲約16万円 |
| 200回 | 240万円 | 約29万円 |
| 300回 | 360万円 | 約73万円 |
| 400回 | 480万円 | 約118万円 |
| 500回 | 600万円 | 約162万円 |
※今回の仮想事業計画です。税金・借入金利・減価償却等は簡略化しています。
1日300回なら月70万円ほど残る。初期投資約1,500万円なら、単純計算では2年弱で回収できる可能性があります。
ここで私は思いました。「あれ? ガチャ屋、意外といけるんちゃう?」 自由研究なのに、少しその気になってきました(笑)。
でも、1日300回って本当に回るの?
1日300回。仮に1人平均2.5回回すとすると、必要な購入客は120人です。駅前の人通りが多い場所なら、「もしかして、いけるんじゃない?」と思えてきます。
ただし、大きな条件があります。欲しい商品が置いてあること。 いくら人が歩いていても「欲しいガチャがない」なら回してもらえません。
80面を置けばいいわけではなかった。
調べていくと、大手専門店には数千面規模の店舗もあります。
私は10坪に80面置いて「結構あるな」と思っていました。
……勝てるか(笑)。
しかも新商品が次々投入され、商品入替も速い。つまり「機械を置いて待つ商売」ではなく、売れる商品を仕入れ、売り、入れ替え、また次の商品を投入する商売だと見えてきました。
そして大手には「検索」がある。
大手の公式ショップでは、商品から店舗を探したり、店舗ごとの商品情報を確認したりできる仕組みがあります。
普通の路面店なら「店の前を通る→店を見つける→入店する」。ところが「欲しい商品を探す→店舗を見つける→その店へ行く」という逆の集客ができます。
商品そのものが集客装置になる。これは強い。
ここで、たかにゃんに暗雲が立ち込める。
私には1店舗しかありません。売れない商品が出ても逃がす先がほとんどない。さらに、「人気商品を私みたいな新規参入者が、欲しい数だけ安定して仕入れられるのか?」という問題もあります。
大手には情報力、大量の販売面、多店舗展開、資金力、ブランド力、在庫・商品検索の仕組みがあります。
市場が伸びているからといって、市場に入れば誰でも同じように儲かるわけではない。当たり前のことに、ここでようやく気づきました(笑)。
ここからは、たかにゃんの勝手な極論です。
市場が急成長する。大手が店舗を増やす。良い場所に出店する。商品数を増やす。仕入れや在庫管理の仕組みを作る。
そうすると、小さな事業者が同じ土俵で正面から戦うのは、私にはかなり厳しく見えてきます。
すると次に出てくるのが、「その仕組みを利用して商売を始めませんか?」というビジネスなのかもしれません。フランチャイズや開業支援など、仕組みに乗って参入する方法です。
もしかして最後に売る商品は、ガチャじゃなくて「ガチャ屋を始める仕組み」だったりして?
……もちろん、これは完全に私の極論です。各社がそのような意図で事業展開していると言っているわけではありません。ただ、一つの市場が大きくなる過程を考えると、そんな見方もできるのかなと思いました。
で、たかにゃんはガチャ屋をやるのか?
ここまでかなり真剣に考えました。
枚方市駅徒歩1分。10坪。家賃40万円。80販売面。物件契約金400万円。内装500万円。両替機も置きました。防犯カメラも付けました。在庫ロスまで計算しました。
開業資金約1,500万円。1日300回なら利益が出るところまで計算しました。
そして最後にたどり着いたのが、
「人気商品、そもそも私に回ってくるのか?」
大手の規模や仕組み、資金力を見て……私は静かに電卓を置きました。
🧪 今回の判定
NO!
ということで、
たかにゃんガチャ店、開店前に閉店しました(笑)。
🐜「開店日は?」
私「ありません。」
🐜「閉店日は?」
私「今日です。」
でも、この自由研究で分かったこと。
最初はただ、「400円の商品を売って、どうして一等地の家賃を払えるんだろう?」という疑問でした。
そこから本気で計算すると、立地、家賃、初期投資、原価、商品回転、在庫ロス、人件費、仕入力、競合、投資回収。いろいろなものが見えてきました。
商売って、やっぱり面白いですね。
「いや、たかにゃん。それなら俺は儲けられるで」
大歓迎です^_^
この自由研究は「ガチャ屋は儲からない」と結論づけるものではありません。今回の条件で、「私ならやるか、やらないか」を考えただけです。
もっと小さな店なら? 家賃が安ければ? 独自の仕入れルートがあれば? 特定ジャンルだけに絞ったら? 私とはまったく違う答えになるかもしれません。
むしろ「たかにゃんの計算は間違っている。俺ならできる!」という人が本当に開業して成功してくれたら最高です。その時はぜひ取材させてください。そして潔く、「私の自由研究、間違ってました」という記事を書きます。
たかにゃんの自由研究、次回へ続く。
街で見つけた「あれ?この商売って儲かるの?」を、小さな会社を経営する私が勝手に本気でシミュレーションする「たかにゃんの自由研究」。
次は何を出店しようかな。
もちろん、実際には出店しません^_^
次回も、開店するところまでは無料です。閉店するのも無料です^_^
※本記事は公開情報と仮定をもとにした個人的なシミュレーションです。特定の業種・企業・フランチャイズの収益性を保証・否定するものではありません。
今回の記事を音声配信で深堀をしています。是非ご視聴くださいませ♪
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